2023年度 理事長所信

2023年度一般社団法人佐賀青年会議所
第68代理事長 園田耕太郎

獅子搏兎

~何事にも全力な気持ちを胸に明るい未来を目指し~

はじめに

 どんな小さなことでも常に全力をもって精一杯物事に寄り添っていく、常にその心を持
ち続けました。初めから嫌だと考えず自ら混沌の中に飛び込んでいく、どんな状況になろ
うときっとその先にはみんな笑って幸せな道が出来ていると信じてきました。そういった
思いや心を強く持って活動することが自分から周りの人に伝播し、そしてその思いがすべ
ての人々に波及し、この社会全体をよりよい未来へと創造できるのです。
 2019 年から猛威をふるっている新型コロナウイルス感染症は、日本だけではなく世界中
に大きな変化をもたらしました。その変化は悪い事ばかりではなく、いい意味での変化と
捉えられるものもあると思っています。普段ならば何年もかかる情勢の変化が今回のウイ
ルスの影響で急激な発展を遂げることにつながりました。また、各所で災害がおこってお
り、局地的な豪雨や台風被害、地震等が数多く発生しており大勢の方々が被災されている
現状があります。そんな中だからこそ私たち青年会議所にこそできることがあるはずで
す。
 一般社団法人佐賀青年会議所は 1956 年に、この佐賀の地に誕生して以来、本年で 67 年
目を迎え、今日まで活動が続けてくることができたのは数々の諸先輩方や町のために活躍
されてきた方々のご協力があってこそです。これまで積み上げてこられた歴史を心に刻み
ながらまた新しい未来に向けて新しい道を進んでいかなければなりません。しかし、その
ためには自分一人の力ではできません。同じ志をもった仲間がこの青年会議所には沢山い
るはずです。20 歳から 40 歳までの限られた時間の中で多くの仲間と青年会議所活動の根
幹である「修練」・「奉仕」・「友情」を共有し、その仲間たちでこの社会を明るい未来
にし続けることが必要であり、私達なら必ずできると信じております。

全国大会開催について

「一般社団法人佐賀青年会議所創立 65 周年提言」で公益社団法人日本青年会議所が主催
する全国大会の招致を目指すと唱えられ、2022 年度日本青年会議所の 10 月理事会にて
2025 年度第 74 回全国大会に佐賀青年会議所が主管 LOM として審議可決され、正式に主
管青年会議所として任せていただくことになりました。本年度は、全国大会の開催に向け
て、佐賀の魅力や全国のメンバーを迎えるための準備や情報収集を行います。
そして、佐賀青年会議所だけでなく副主幹である佐賀ブロック全体との協力関係をより一
層深いものとします。
また、全国大会ではシニアの大会も実施されます。これまで以上に佐賀青年会議所シニア・
クラブとの連携を強化し、強固な信頼関係を構築していきます。

広報について

佐賀青年会議所は地域をよりよくするために様々な運動を行って参りました。一般市民を
巻き込み社会を変えていくためには、多くの方の目にとまる広報をしていかなければなり
ません。近年、SNS やホームページといったツールが主になっての広報を実施してきまし
たが、世代により情報の取得方法はことなるため改めて広報の仕方を分析し、よりよい広
報活動をしていく必要があります。多くの地域の方々や市民の方々に積極的に佐賀青年会
議所の活動を発信していくことで、だれもが参画しやすい事業や活動を行って参ります。

まちづくりについて

昨今、私たちが住み暮らすこの佐賀において人口減少が課題とされており、地域発展のた
めには佐賀に住む若者に自分たちのいる地域の魅力を知ってもらう必要があります。その
一つとして 1972 年に「納涼さがまつり」からはじまり今年で 52 年目を迎える「佐賀城下
栄の国まつり」が去年は 3 年ぶりに開催され、多くの方が参加されました。こういった地
域の魅力を住み暮らす人々に周知していく必要があります。また、2025 年には佐賀の地で
全国大会が開催されます。大会に参加されるたくさんの方々に地域の魅力や素晴らしさを
知ってもらう機会になります。この住み暮らすまちが安心して住みやすいまちとしてより
発展するよう我々青年会議所が主体となって、様々な団体を巻き込み共にまちを盛り上げ
ていきます。

災害対策支援について

近年、局地的豪雨が増加しておりこの佐賀の地でも令和元年 8 月豪雨・令和 2 年 7 月豪雨
で甚大な被害を受けました。この豪雨災害を糧に様々な団体が有事の際に連携を取れるよ
うに協力してきました。佐賀青年会議所も他団体との連携強化を図るべく昨年も合同例
会・事業を開催して参りました。いつ起きるかわからない災害であるからこそ、平時から
の連携強化・災害に対する備えが大切になってくると考えます。青年会議所の強みである
ネットワークを生かし、有事の際にはしっかりと支援できる体制をこれからも作り上げて
いくことが大切です。

国際交流、受け入れについて

佐賀青年会議所は 1985 年以来、38 年にわたり社團法人台南市新營国際青年商會と交流を
深め互いの文化や伝統を学び育んできました。しかし、新型コロナウイルス感染症の影響
もあり、佐賀青年会議所のメンバーにおいては入会歴の浅いメンバーが多数を占めている
現状がある中、積極的に交流し互いの文化・伝統を知ることで互いの地域発展につなげて
いかなければなりません。本年度は迎える年となっておりこの住み暮らす佐賀の地を知っ
ていただき、この交流を機会にお互いの地域の良さを発信します。また、地域発展の一助
として多文化交流を行うことで日本と違う文化や常識に触れ、他国との違いを認識でき、
自分の価値観が変わり地域の活性化を生み出し、グローバルなまちを作り出せると考えて
おります。

会員拡大・会員の資質向上について

昨年度、数多くの新入会員が入会してくれました。新型コロナウイルス感染症のなか、こ
こ数年入会したメンバーには事業を経験してもらう機会が少なかったですが、昨年は多く
の事業が開催されメンバーにも成長と発展の機会が提供されたかと思います。佐賀青年会
議所が主管する 2025 年第 74 回全国大会まで在籍するメンバーは現役メンバーの約 4 割と
なります。全国大会主管という初めての経験の前で、この最大の成長と発展の機会を有効
に活かすためにも、青年会議所の魅力をしっかりと伝えていける若い地域のリーダーを育
てていかなければならないと考えております。

結びに

私たちだけが動いても社会を変えていくことはできません。しかし、佐賀を愛する人々・
仲間はたくさんいます。佐賀青年会議所がその先頭に立って、明るい豊かな未来がこれか
ら先も続くよう、一丸となって地域を盛り上げていきましょう。
「獅子博兎」のように決してあきらめることなく妥協せずに、何事にも全力な気持ちを胸
に、明るい未来を目指します。